いよいよ、我々の目的にとって本質的に重要となるケース、すなわち、ある引数の値において極限は存在するが、定義された値は持たない関数について考察する。そのような関数を探すのに遠くまで行く必要はない。 がその目的にかなうだろう。さて、数学のどの本を見ても、 という式が、ためらいも注釈もなく書かれているのを見かけるかもしれない。しかし、これには困難が伴う。なぜなら、 がゼロのとき、 となるからであり、 には定義された意味がないからである。したがって、 における関数 の値は定義されていな
意味をなさない。しかし、 の他のすべての値に対して、関数 の値は である。したがって、 における の極限は であり、 においては値を持たない。同様に、 における の極限は、 がどのような値であっても となるため、 における の極限は である。しかし、 における の値は という形をとり、これには定義された意味がない。したがって、関数 は において極限を持つが、値は持たない。
ここで、極限の性質に関するこの議論を始めた当初の問題に立ち返ることにしよう。関数 の、その引数 の任意の値における増加率をどのように定義すればよいだろうか。我々の答えは、この増加率とは、引数 がゼロである値における関数 の極限である、というものである。(ここで は「定数」であることに注意されたい。)この答えがどのように機能するかを見てみよう。