巨大で重い列車にとっての価値が突然変化するような場合を考えてみよう。列車が午前11時45分から正午まで時速40マイルで走り続け、その後、一瞬の空白もなく、突然時速50マイルで走り出すなどということは、まずあり得ない。速度の変化が漸進的な過程であることは、我々も即座に認めるところである。しかし、十分な大きさの衝撃が突然加わる場合はどうだろうか。二つの列車が衝突する場合、あるいはもっと小さな物体を例にとれば、人がサッカーボールを蹴る場合を考えてみよう。我々の感覚には、サッカーボールが突然動き出したように確かに思える。したがって、速度に関しては、列車がブレッチリーからラグビーまで瞬時に移動したという考えに対して我々の感覚が反発したのとは異なり、速度が時間の不連続関数であるという考えに対しては、我々の感覚はそれほど抵抗を感じない。実のところ、質量という概念を伴う運動法則が正しいとすれば、自然界に不連続な速度などというものは存在しない。我々の感覚に不連続な速度変化として映るものはすべて、それらの法則に従えば、あまりに速すぎて我々には知覚できない漸進的な変化の一例とみなさなければならない。しかし、自然界には不連続関数など存在しないと一般化して結論づけるのは軽率であろう。ロンドンとパリの間の海抜平均高度がロンドンからの距離の連続関数であると信じ込んで、夜間にシェイクスピアの
ドーバーの崖で天の川を眺めていたクリフは、科学的結論における慎重さの必要性について考えを改める暇さえなく、死を迎えることだろう。
不連続な関数を見つけることは、たとえ代数式のなかでも最も単純な21個のものに限定したとしても、きわめて容易である。例えば、すでに を正の値に限定した という形で考察した関数 を取り上げてみよう。しかし
ここで、 が正であれ負であれ、どのような値をとるとしてもよい。この関数のグラフを[図]21に示す。 が非常に大きな負の値から、絶対値が減少する一連の負の値を通って に至り、そこから正の値へと増加していくものと仮定する。これに従い、動点 が軸 上で を表すとすれば、 は軸 の左端から出発し、、、、 等を順次通過していく。これに対応する関数上の点は 、、、 等である。、すなわち原点 において不連続点が存在することは容易に見て取れる。なぜなら、原点の負(左)側における関数の値は負の無限大へと向かうが、関数は正(右)側では正の無限大として再び現れるからである。したがって、 の長さをどれほど小さくとったとしても、 と における関数の値の間には有限の跳躍が存在する。実際、この事例には特異な点があり、 と の間の長さを小さくすればするほど、それらが原点を挟んでいる限り、その間における関数の値の跳躍はより大きくなるのである。このグラフは、本章の[図]20でも明らかなように、多くの関数において不連続性は孤立した点でのみ生じるということを示しており、したがって引数の値を制限することで、残りの値に対しては連続な関数を得ることができる。このように、