「無限和」の例を見てみよう。循環小数 を考える。この小数は、 と続く級数の「無限和」を単に記号化したものにすぎない。これに対応する部分和の級数は となる。この級数の項の極限は である。これは単純な割り算をすれば容易にわかる。なぜなら、 だからである。したがって、もし(定義における として) が与えられれば、 およびそれに続くすべての項と との差は 未満となる。もし(定義における の別の選択肢として) が与えられれば、 およびそれに続くすべての項と との差は 未満となる。このように、 をどのように選ぼうとも同様である。
これまでに述べたことのいずれもが、級数の「無限和」をどのように求めるかについて、いささかの概念も与えていないことは明らかである。我々は、そのような数が満たすべき条件を述べたに過ぎない。実際、あらゆる場合において級数の無限和を求める一般的な手法というものは、本質的にあり得ない。なぜなら、ここで定義されたような「和」は、常に存在するとは限らないからである。和を持つ級数は、
無限和を持つものは収束するといい、無限和を持たないものは発散するという。